【カメラ講座】写真をSNSに投稿する前に、肖像権(プライバシー権)について理解しよう!

Camera

こんにちは。”よーしゃん”です。

観光地で記念写真を撮ったり、街中でスナップ写真を撮影していると、周りの人が写ってしまうことがよくありますよね。

そして、周りに人が写っていたとしても、良い感じに撮れた写真なら、「ブログやSNSにアップロードしたい!」と思うことも多いのではないでしょうか。

ただ、そんな時に気になるのが、”写った人の肖像権(プライバシー権)”です。

そこで今回は、

「写真をSNSにアップロードしたいけど、プライバシー的に大丈夫かな?」

「肖像権って、どこまでがOKで、どこまでがNGなの?」

という疑問について、解決していきたいと思います。

ただ、私は法律の専門家ではないので、本記事の内容によって生じた損害等については、責任は負いかねますこと、あらかじめご了承下さい。

写真における肖像権(プライバシー権)とは?

写真における肖像権(プライバシー権)についてWikipediaで調べてみると、以下のような記載があります。

肖像権とは、他人から無断で写真や映像を撮られたり、無断で公表されたり利用されたりしないように主張できる権利である。

Wikipediaより引用

要するに、人は誰でも、無断で撮影されたり、撮られた写真を無断でインターネットなどに公開されるのは気持ちの良いことではないので、そのような精神的苦痛を被らないように撮られた人を保護するための権利ということです。

肖像権を侵害しないようにするには、相手の合意が必要となります。例えば、カメラマンと撮影モデルの関係においては、”モデルリリース(肖像権の利用許諾書)”が取り交わされており、双方の合意の上で撮影・公開が成り立っています。

とはいえ、観光地や街中などの撮影で、写り込んでしまった人全ての合意を得るなんてことは現実的ではないですし、必然的に人が集まる場所においては、人が写らないように撮影することが困難だったりします。

ですので、周りの人が写った写真をブログやSNSに公開する際は、できる限りその人が特定されないように配慮し、なおかつ不快感を与えない形で投稿しなければなりません

肖像権(プライバシー権)の判断の目安

それでは、どこまでがNGでどこまでがOKなのでしょうか?

私自身もアマチュアカメラマンとしてそのような疑問を抱いたので、肖像権(プライバシー権)の侵害になるケースとならないケースについて、私なりに調べて線引きしてみました。

肖像権侵害になるケース

明らかにNGとなるケースは、人の顔が写っている場合です。当然ながら、人の顔から個人が特定できますので、周囲の人の顔が写った写真を公開すれば、肖像権を侵害していることになります。

ですので、公開する場合は、モザイクやスタンプなどで顔の部分を隠すようにしましょう。

その他、民家の表札や車のナンバープレートが写っている場合もNGです。表札に記載された名前や車のナンバーから所有者が特定できるので、これらが写り込んだ写真を公開してしまうと肖像権(プライバシー)の侵害になります。

これについても、人の顔と同様に、モザイクやスタンプなどで隠してから公開するようにしましょう。

ブログやSNSに写真を公開する際、基本的に”写真から個人や所有者が特定できる場合は、肖像権(プライバシー)の侵害になる”ということを念頭に置いておくと良いかと思います。

肖像権侵害にならないケース

写真に人が写っていたとしても、後ろ姿であったり、ピントが合っていない(意図的にボケさせている)など、顔がはっきりと見えない場合は問題にならないことが多いです。その理由は、個人が特定できないからです。

ただ、後ろ姿であっても、特徴的な服装・ヘアスタイルの人は、見る人が見れば個人が特定できてしまうので、厳密に言えばグレーゾーンになるかと思います。そして、その時にOK/NGの判断基準となるのが、写った人が不快に感じるかどうかということです。

相手がどれくらい不快に感じるかを知るためには、単純に自分に置き換えて考えるとよくわかります。

例えば、ネット上に偶然”自分の後ろ姿が写り込んだ写真”を見つけた場合を想像してみて下さい。そして、その記事の内容が、以下の4パターンだったとします。

①自分の服装がカッコイイと書いてある。

②たまたま映り込んだだけの自分には特に触れられていない。

③自分には特に触れられていないが、滑って転んだ瞬間を撮られている。

④自分の服装がダサいと書いてある。

おそらく、①~②の場合、撮影者(投稿者)に不快感を抱くことはあまり無いのではないでしょうか。

しかし、③~④の場合、誰もが撮影者(投稿者)に不快感を抱くと思いますし、中には肖像権侵害や名誉棄損などで訴えるという人もいるかもしれません。

この例から言いたいことは、たとえ後ろ姿であっても、”写真に写った人には敬意を払う”ということです。

具体的には、”写っている人を批判しない”、”失敗したり困っている人を撮影しない”、”写真を公序良俗に反するサイトで公開しない”ということなどです。

繰り返しになりますが、周りの人が写った写真をブログやSNSに公開する際は、できる限りその人が特定されないように配慮し、なおかつ不快感を与えない形で投稿することが重要です。

話は変わりますが、所有者が特定できても肖像権の侵害にならないケースもあります。それは、ブランドのロゴや店の看板などが写り込んだ場合です。ブランドのロゴや店の看板が公表されることは、所有者側にとっても宣伝効果というメリットがあるので、問題になる可能性は少ないと思います。

但し、その写真を商用で利用したりすると、著作権侵害などの別の問題が生じる可能性があるのでご注意下さい。

肖像権の他にも気を付けたいこと

近年、人々の権利意識はどんどん高まっており、街中でスナップ写真を撮影する際にも注意すべきことがあります。その一つとして、意図しない映り込みが盗撮と判断されてしまうケースです。

例えば、民家の塀にいる猫を撮影したつもりであっても、その写真に家の中が映り込んでいたら、見る人によっては盗撮と思われてしまう可能性があります。また、民家の塀にカメラを向けて長々と撮影しているところを住民が目撃したら、不審者と思われてしまうかもしれません。

その他にも、いくら後ろ姿であったとしても、特定の人物を執拗につけ回して撮影したりすることは迷惑防止条例違反等に該当しますので、絶対にNGです。

モラルやマナーを守って撮影を楽しみましょう!

迷ったら、Google先生に聞いてみよう(ストリートビューを見よう)!

ここまで読んで頂いて、肖像権(プライバシー権)についてある程度ご理解頂けたかと思いますが、判断基準に迷ったらGoogle先生に聞いてみることをオススメします。

と言ってもGoogle検索をするのではなく、Google社が全世界に公開しているストリートビューを見て参考にするという方法です。

ストリートビューには通行人が映っていることがよくありますが、ほとんどの場合、人の顔や民家の表札、車のナンバーにはボカシがかけられています。一方で、人の後ろ姿や車の車体はそのまま公開されています。

世界的な影響力を持つGoogle社でも、さすがに通行人全員に許可を取っているということはないはずなので、おそらく肖像権を侵害しないよう修正を加えた上で公開しているはずです。

それを逆に捉えれば、”ストリートビューでボカシがかけられている部分は、スナップ写真としても公開NG”。逆に、”ストリートビューでボカシがかけられていない部分は、スナップ写真としても公開OK”と考えることができます。

これはあくまでも目安ですが、ご参考になれば幸いです。

まとめ

  • 肖像権(プライバシー権)とは、撮られた人を保護するための権利である。
  • 写真から個人や所有者が特定できる場合は、肖像権(プライバシー)の侵害になる。
  • 個人や所有者が特定できない場合は、問題にならないことが多い。
  • 写真をブログやSNSに公開する際は、写った人に敬意を払い、不快感を与えないことが重要。
  • 撮影の際は、モラルやマナーを守ること。
  • 肖像権の判断基準に迷ったら、Google社のストリートビューを参考にすると良い。

今回は以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

※本記事では、oldtakasuさんによる写真ACからの写真を使用しています。

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