【カメラ講座】ズームレンズと単焦点レンズの違いとは?

Camera

こんにちは。“よーしゃん”です。

今回は、”ズームレンズ”と”単焦点レンズ”の違いについて書きます。

レンズについて勉強していた頃、単焦点レンズの存在を初めて知り、

「なぜ、わざわざズームができないレンズを使うの?」と疑問に感じていました。

一眼カメラ初心者の中には、おそらく私と同じ疑問を抱いている方もいると思いますので、本記事では、そのような疑問を解決していきます。

焦点距離(画角)を変えられるのがズームレンズ

焦点距離(画角)をある程度変えられる(ズームできる)レンズをズームレンズといいます。現在の主流はズームレンズであり、一眼カメラ入門者向けのレンズキットにもこのレンズが付属しています。お持ちのレンズに〇〇-〇〇mmのように焦点距離の範囲が記載されていれば、それはズームレンズです。

ズームレンズの長所

ズームレンズにはたくさんのレンズが使用されており、その一枚一枚の間隔を変えることで焦点距離を変化させています。焦点距離を変えられることがズームレンズの最大のメリットであり、一つのレンズで様々な画角の写真を撮影することができます。

特に運動会や結婚式などのイベントにおいては、画角を頻繁に変える必要があるため、レンズを交換する必要が無いズームレンズが最適です。また、ハイキングなどで荷物を極力減らしたい場合にもズームレンズが適しています。これ一つで画角を幅広くカバーできるので、風景写真の撮影において構図を微調整することもできます。

ズームレンズの短所

焦点距離を広くカバーするため、ズームレンズには単焦点レンズの2~3倍もの枚数のレンズが使用されています。光がレンズを通過するとき、レンズ表面での反射などによって僅かながらロスが生じるので、レンズ枚数が多いズームレンズの光量は単焦点レンズよりも少なくなります。一般的にズームレンズの方が単焦点レンズよりも解放F値が大きい(暗いレンズと言われる)のはそのためです。

また、レンズには”収差”といって、レンズ越しの像と肉眼で見た像に歪みや色ズレなどの差が生じる現象がありますが、レンズの構成が複雑なズームレンズでは収差も大きくなります。良質なレンズを使用すれば収差は緩和されるのですが、そのようなレンズでズームレンズを作ると非常に高価なものとなります。

焦点距離(画角)が固定されているのが単焦点レンズ

焦点距離(画角)が固定されていて、ズームできないレンズを単焦点レンズといいます。お持ちのレンズに〇〇mmのように焦点距離が一つだけ記載されていれば、それは単焦点レンズです。一見するとズームレンズに比べ不便に感じますが、単焦点レンズには単焦点なりの魅力があります。

単焦点レンズの長所

単焦点レンズでは焦点距離が固定されているので、ズームレンズに比べ構造がシンプルであり、少ない枚数のレンズで構成されています。レンズの枚数が少ないということは、レンズを通過する光のロスも少なくなるので、単焦点レンズにはズームレンズよりも解放F値が小さい(明るいレンズと言われる)ものが多いです。

開放F値が小さいということは、それだけ被写界深度を浅くできるので、ズームレンズでは撮ることができない“とろけるようなボケ”を撮影することができます。また、暗所での撮影は明るい単焦点レンズの方が有利であり、必要以上にISO感度を上げなくて済みます。例えば、ISO12800(拡張感度)で撮影していたものがISO6400(常用感度)で撮影できるメリットは大きいと思います。

その他、構造のシンプルさゆえに、レンズ自体がコンパクトで軽く、安価という特長もあります。

単焦点レンズの短所

焦点距離が固定された単焦点レンズで構図の微調整を行なうには、撮影者自らが被写体に近づいたり遠ざかったりして画角を調節する必要があります。「自分の足で構図を決めるので、写真が上達する!」と言う人もいますが、やはり利便性を考えるとズームレンズに軍配が上がります。

また、単焦点レンズで様々な焦点距離をカバーしようとすると、焦点距離の数だけレンズを持ち歩く必要があり、荷物が増えます。また、画角を変えるごとにレンズを交換しないといけないので、イベントでの撮影など画角を頻繁に変える必要がある場合、レンズ交換に時間を取られてシャッターチャンスを逃してしまう、なんてこともあります。

ズーム vs. 単焦点、結局のところどちらを選ぶ?

ズームレンズも単焦点レンズも一長一短であり、シャッターチャンスを優先するならズームレンズ画質を優先するなら単焦点レンズになるかと思います。

ただ、これから一眼カメラを始めようと思っている方や、好きな焦点距離(画角)が無い初心者の方は、とりあえずズームレンズを選びましょう。

その理由は、ズームレンズだとレンズを回すだけで画角を調節できるので、構図の微調整が非常に楽だからです。そして、構図が簡単に決まると、ピント合わせに全神経を集中させることができるので、良い写真を楽に撮影することができます。

最近では、スマホでもコンデジでもズーム機能が当たり前のように付いているので、初心者がいきなり単焦点レンズを買うと、カメラを楽しむ前に画角調節に煩わしさを感じてしまうと思います。

ですので、一眼カメラ入門者や初心者の方はズームレンズを選びましょう

ズームレンズを使って色々な焦点距離で撮影していると、好きな焦点距離が見つかったり、よく撮影する画角というものが出てきます。その時こそが単焦点レンズの買い時なので、自分の好きな焦点距離のものを購入しましょう。

単焦点レンズならF1.4やF1.8のような明るいレンズが比較的安価で手に入りますので、シンデレラレンズ(安くて明るいレンズ)を購入し、ズームレンズとは一味違った写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • ズームレンズは焦点距離を変えることができるが、単焦点レンズは固定されている。
  • 単焦点レンズはズームレンズよりも解放F値が小さいものが多く、画質が良い。
  • イベントの撮影など、シャッターチャンスを優先するならズームレンズが良い。
  • ボケや暗所での撮影を楽しむなら単焦点レンズが良い。
  • まずはズームレンズを購入し、好きな焦点距離のみ単焦点レンズを購入するのがベスト!

今回は以上です。ありがとうございました。

※本記事では、オイモさんによる写真ACからの写真を使用しています。

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