【カメラ講座】スマホと一眼カメラの決定的な違い

Camera
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こんにちは。ブログ管理人の“よーしゃん”です。

今回は、スマホと一眼カメラの決定的な違いについて書いてみます。

私もそうでしたが、一眼カメラで撮影したことがない人の多くは、「写真なんてどれも同じでしょ。」「スマホでも十分綺麗に撮れる。」と考えているかもしれません。

そんな方に向けて、センサーサイズや焦点距離をテーマとして一眼カメラの良さを紹介できればと思います。

イメージセンサーの種類

イメージセンサー(撮像素子)とは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する部品です。デジタルカメラで一般的に使用されているイメージセンサーには、大きいものから順に①フルサイズ、②APS-C、③マイクロフォーサーズ、④1型、⑤1/2.3型、があり、それぞれのサイズは下図の通りです。

センサーサイズ
図1.各種センサーのサイズ

ちなみに、私が使用している富士フイルムのX T-20のセンサーはAPS-C、スマホ等に使用されているセンサーは1/2.3型です。

当然ながら、センサーサイズ(受光面積)が大きいほど多くの光を取り込めるので、より高画質な写真を撮影することができます。また、夜景撮影時のように光量が少ない状況では、一般的に電気信号とノイズの比(S/N比)が小さくなりノイズが増加しますが、センサーサイズが大きければ光量をかせげるので、S/N比は大きくなりノイズが軽減されます。

スマホと一眼カメラの画質に差が出るのは特に暗所を撮影する場合で、センサーサイズが小さいスマホで撮影するとどうしてもノイズが多くなります。

高解像度だから高画質という訳ではない

現在では、2000万画素を超えるスマホも登場しており、小型カメラの高解像度化が進んでいます。一般的に解像度が高い(画素数が多い)と画質が良いと思われがちですが、必ずしもそうではありません。

同じ解像度でセンサーサイズが異なる場合を考えると、画素の一つ一つに割り当てられるセンサー面積は、当然ながらセンサーサイズが大きい方が広くなります。下図は、APS-Cと1.23型のセンサーをそれぞれ100分割(100画素)した際のサイズ感を示したものです。

図2.APS-C(左)と1/2.3型(右)のサイズの違い

センサーサイズが大きい方が、各画素に割り当てられる情報量(色や輝度)も増えるので、必然的に画質は良くなります。逆に、小さいセンサーで無理に解像度を上げようとすると、各画素を構成するセンサーが十分な光量(情報量)を得ることができず、ノイズが発生してしまいます。

ゆえに、高解像度であっても高画質とは限らないのです。

センサーサイズ、焦点距離、画角の関係

焦点距離や画角の面でも一眼カメラを選ぶメリットがあります。

焦点距離とはレンズの中心からイメージセンサーまでの距離のことです。センサーサイズを同じとした場合、焦点距離が短いほどイメージセンサーに写る範囲が広くなり、風景全体を広角に撮影することができます。逆に焦点距離が長いほどイメージセンサーに写る範囲が狭くなり、被写体を大きく撮影(ズーム)することができます。

画角とはカメラ越しに写る範囲を角度で表したものです。広角レンズのように焦点距離が短いものほど画角が広くなり、望遠レンズのように焦点距離が長いものほど画角は狭くなります。要するに、焦点距離と画角は反比例の関係にあります(図3)。

図3.焦点距離と画角の関係

一方、焦点距離が同じであっても、センサーサイズが異なると画角は変わります。センサーサイズが大きいと画角は広くなり逆に小さいと画角は狭くなります(図4)。

図4.センサーサイズと画角の関係

同じ場所で撮影したとしても、画角を変えることができると構図の選択肢が増えます。したがって、レンズ交換が可能な一眼カメラを使うと、スマホとは一味違った写真を撮ることができます。また、レンズ(焦点距離)が変わると写真の遠近感(ボケ具合)も変わってくるので、写真をよりアレンジすることができます。

背景をぼかした写真を撮りたいなら、一眼カメラの方が圧倒的に有利です。

スマホと一眼カメラの決定的な違い

焦点距離がカメラのズーム機能に大きく関与していることは前述した通りですが、ズーム機能という点においては、スマホと一眼カメラの間に決定的な違いがあります。

それは、デジタルズーム光学ズームです。

スマホでは構造上焦点距離を変えることができないので、ズーム機能を使用する際は、一旦センサーに取り込んだ画像をデジタル処理して引き延ばしています(デジタルズーム)。したがって、ズームを行なうと引き延ばした分だけ画質は粗くなってしまいます

それに対して、一眼カメラでは物理的に焦点距離を変えることによってズームを行なうので(光学ズーム)、画質の劣化がありません

最近では、焦点距離の異なるレンズを複数搭載した多眼スマホ、スマホ用の光学ズームレンズなども発売されており、スマホでもある程度のアレンジは可能ですが、まだまだ一眼カメラの方が優れています。

まとめ

  • スマホと一眼カメラではセンサーサイズが異なり、特に暗所で画質に差が出る。
  • 高解像度であっても、各画素を構成するセンサーの面積が小さいと画質は悪い。
  • 焦点距離が短いと画角は広く、焦点距離が長いと画角は狭い(反比例の関係)。
  • 背景をぼかしたい場合は、一眼カメラの方が圧倒的に有利。
  • スマホはデジタルズーム、一眼カメラは光学ズーム、後者は画質の劣化がない。

スマホと一眼カメラの違いについて一通り述べたところで、今回は終わりにします。

お付き合い下さいまして、ありがとうございました。

※本記事では、Roshiさんによる写真ACからの写真を使用しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました